店舗やオフィスを退去するときに必要となる原状回復工事。依頼する業者は、オーナーや管理会社によって決められていることがほとんどです。
ただし工事の依頼は自分でしなければいけません。業者への依頼は、書類を用意してスムーズに話を進めたいもの。
どんな書類が必要なのか、この記事で確認してあらかじめ準備しておきましょう。合わせて見積もりが出されたときのチェックポイントも紹介しています。高額な請求がされていないか、しっかり確認してくださいね。
原状回復工事で重要な見積もりに必要な書類

原状回復工事の見積もり依頼に必要な書類は
- 賃貸借契約書
- 竣工図
- レイアウト図面
の3つです。
賃貸借契約書は保管されている方が多いと思いますが、工事費に大きく左右されるのが竣工図とレイアウト図面。これらの書類を紛失している場合、オーナーや管理会社に問い合わせてみてください。
それぞれの書類がなぜ必要なのか、順番に見ていきましょう。
賃貸借契約書
賃貸借契約書は、物件を借りるときに結ぶ契約書です。契約内容にはさまざまなことが記載されていますが、退去するときに必要な原状回復工事についても記載されています。
基本的に工事業者は、賃貸人が決めていることが多いため、賃借人が自由に業者は選べません。どの業者に工事を依頼するのか、またどの費用をどちらが持つのかなど、細かい部分まで書かれています。
これらの内容は契約時にチェックするべきですが、どうしても見落としがちです。退去を検討しているうちから賃貸借契約書を確認し、記載内容に不明点があればオーナーや管理会社に内容を確認しておいてください。
竣工図
竣工図は物件を借りる前の図面です。原状回復工事は入居前の状態に戻す工事なので、この図面はとても重要。
見積もりでは現場を見て算出されますが、あらかじめ竣工図を渡しておけばお互い無駄な時間も省けます。
レイアウト図面
レイアウト図面は現在使っている状態の図面です。竣工図と差がない店舗やオフィスもあるかと思いますが、機材の運搬費用の目安にもなるので一緒に提出しましょう。
レイアウト図面と同時に、現場の写真も一緒に渡すと業者もイメージが湧きやすいです。家具や機材はもちろん、電気や水回りの写真など細かい場所まで写真を撮っておいてください。
原状回復工事の見積もりではここをチェックしよう

実際に見積もりが出されたら、内容に不備がないかしっかりチェックしてください。原状回復工事ではトラブルも多いため、未然に防ぐには大切なことです。
チェックポイントは大きくわけて4つあります。用意した必要書類と合わせて見比べてみましょう。
見積書と工事する面積が同じか
賃貸借契約書に書かれてある契約面積は、実際に使用できる面積とは異なります。これは『壁芯計算』という図面上に基づいた寸法で計測されているため、実際よりも面積は大きくなっています。
そのため、見積書に記載されている面積が契約面積だった場合は、実際の寸法と異なるため減額対象の可能性が。必ずではありませんが、交渉する余地はあります。
共有部分が工事に含まれていないか
原状回復工事のトラブルで多いのが、共有部分の工事です。本来、原状回復工事では共有部分の工事は対象に含まれていません。
しかし業者によっては、共有部分も含めた見積もりを出すところもあります。賃貸借契約書にも工事対象が記載されていますので、照らし合わせてみてください。万が一、共有部分が含まれていた場合は、必ず申し出ましょう。
原状回復工事の内容に無駄がないか
素人では判断付きにくいのが、工事内容です。
余分な工程が含まれていないか、作業人数が店舗やオフィスの規模に対して多くないか確認しましょう。判断が難しい場合、まずは賃貸借契約書に沿った内容になっているかチェックすれば大丈夫です。
工程や作業人数はインターネットでも相場が確認できるので、利用してみるのも手です。
材料費や人件費の相場を確認しておく
原状回復工事の見積もりでは、内容を細かくチェックするとともに材料費や人件費の相場もあらかじめ確認しておきましょう。材料費はインターネットで検索可能なので、だいたいの相場を知っておくだけでも十分役立ちます。
なかには単価設定が法外で請求してくる業者もいます。高額な見積もりを避けるためにも、自ら相場を知っておくことは大切です。
原状回復工事の見積もりは必要書類で正しい判断ができる

物件を契約したときももらう書類は、原状回復工事の見積もりでも重要な書類です。見積もり依頼する前に賃貸借契約書を熟知し、求められている原状回復工事の内容や施工業者などを事前に把握しておきましょう。
賃貸人に決められた業者だからといって安心していてはいけません。正しい見積もりを出されたか、書類と照らし合わせ細かくチェックしてみてください。